環境
環境マネジメント
基本的な考え方
近年、気候変動の深刻化に伴う異常気象や自然災害が増加し、食料・水資源や生態系の安定に懸念が高まっています。2024年に開催されたCOP29では、気候資金の拡充、炭素市場の本格運用、適応・ロス&ダメージへの国際的な連携強化などの議論や、生物多様性条約COP16において、自然資本の保全・再生が重要な課題として位置づけられており、企業の積極的な取り組みが期待されています。
当社は持続可能な社会の実現と豊かな地球環境の継承を経営の根幹に据え、環境負荷の「見える化」と多角的な環境保全を推進し、透明性の高い情報開示と法令遵守に努めてまいります。また、カーボンフットプリントの算出や低炭素製品の開発、自然資本の保全・再生に取り組んでいます。
環境マネジメントシステム
当社は1999年よりISO14001認証を継続取得し、確立した環境マネジメントシステムを基盤に全社的な環境活動を推進しています。サステナビリティ委員会の下部組織であるカーボンニュートラル委員会にて環境関連の方針策定やKPI管理をすることにより、経営層の意思決定を迅速かつ確実に環境活動へ反映し、経営体制と連動した環境ガバナンスを構築しています。

活動の3本柱

当社は、「カーボンニュートラル」「サーキュラーエコノミー」「ネイチャーポジティブ」の3つを環境活動の柱と位置づけています。
バリューチェーン全体でのCO2削減、限りある資源の循環活用、そして豊かな自然と生物多様性の保全・再生といった取り組みが相互に連携することで、より高い持続可能性を実現していきます。
次世代を担うAisanみらい工場
当社の環境活動における3本柱である「カーボンニュートラル」「サーキュラーエコノミー」「ネイチャーポジティブ」を実現する新たな工場として「Aisanみらい工場」を整備しました。生産エリアにおいては、帯水層蓄熱システムと成層空調システムを組み合わせた新空調システムを導入し、省エネと快適な作業環境の両立を図るとともに、ものづくりの観点では、生産効率を高めることで徹底的な省エネを実現します。また、必要なエネルギーは、太陽光発電やアンモニア・水素発電をはじめとするクリーンエネルギーでまかなう設計にしています。これらの取り組みにより事務エリアではZEB認証を取得しました。さらに、自然再興を推進するため、既存工場の間伐木材や地元産木材を活用した地産地消の取り組み、地域の自然を再現したビオトープを整備しています。
「Aisanみらい工場」は、当社の持続可能な成長を支える重要な基盤として、次世代のものづくりを牽引してまいります。

社外からの評価

自然共生サイト認定
2024年に当社豊田工場に隣接する森「愛三豊田の森」が、環境省が定める『自然共生サイト』に認定されました。

あいち生物多様性企業優良認証
長年の生物多様性保全活動が認められ、「認証企業」の認定から2年間で「優良認証企業」として認定をいただくことができました。

ZEB認証
2025年5月に竣工した「Aisanみらい工場」は、事務エリアのエネルギー消費をゼロとしており、ZEB認証を取得しました。

Nearly ZEB認証
2025年7月に竣工した「豊田工場事務厚生棟」は、
再生可能エネルギーの活用を含めてエネルギー消費を75%以上削減しており、Nearly ZEB認証を取得しました。

CDP
当社は、国際的な環境非営利団体であるCDPが実施する質問書に、2016年より継続して回答しています。2025年には気候変動「A-」、水セキュリティ「B」の評価を獲得しました。
- 気候変動:評価評価A-
- 水セキュリティ:評価B