自動車産業は今「100年に1度の大変革期」にあります。カーボンニュートラルの実現に向けた各国の規制強化、車両の電動化など、状況は加速度的に変化しています。さらに、企業の社会的責任として、持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みが一層強く求められるようになっています。愛三工業は、持続可能な社会の実現に事業活動を通して貢献していくことを目指し、グループの経営ビジョン「VISION2030 この手で笑顔の未来を」を策定しました。

愛三グループが目指す姿

1

確かな技術と品質で、
豊かな社会へ新たな価値を創造。

私たちは高い技術力と「品質の愛三」を守り抜いてきた強い信念を受け継ぎ、事業活動を通して新たな価値を創造し、誰もが暮らしやすく地球環境にやさしい豊かな社会の実現に貢献することを目指します。

2

今をもっと快適に、

私たちは、これまで取り組んできた環境技術やモビリティの中核を支えるシステム開発技術により、環境負荷の低減と運転の楽しさ、乗り心地の良さを両立させた、クリーンで安心・安全なモビリティを世界中に提供できるように貢献します。人にも地球にも快適な存在へとモビリティの価値を高め、パートナーとともに持続的成長を目指します。

3

未来の子どもたちに
安心と笑顔を。

私たちは、モビリティの可能性を広げ、暮らしに豊かさと笑顔をもたらす新たなソリューションを提案し「未来づくり」で社会に貢献します。子どもたちに、いつまでも安心して笑顔で過ごせる未来を届けることを目指します。

3つの価値を高め、社会に貢献

社会価値・経済価値・環境価値

歴史とアイデンティティ

愛三工業は自動車部品メーカーとして70年以上にわたり、社会環境や規制強化といったニーズの変化に対応するため、ひたむきに技術を磨き、幾度の変革を乗り越え、成長を遂げてきました。歴史の中で培ったチャレンジ精神や品質へのプライドは、愛三のアイデンティティとして今も受け継がれています。

  • 変革を
    乗り越えてきた
    チャレンジ精神

  • 重要機能部品を
    支える
    「品質の愛三」
    への誇り

  • 規制強化の
    波に対応
    環境技術

  • すべての
    ステークホルダーのために
    実直でひたむきな
    企業姿勢

安全・環境問題・規制強化への
技術革新とチャレンジの歴史

1945年
終戦後、民需転換。
自動車部品メーカーとして第2の創業
1970年代
「キャブレタの愛三」として車の心臓部、
エンジン機能部品のメーカーとして発展。
排ガス規制に新技術で対応
1980年代
電子制御燃料噴射(EFI)製品へ主力事業を転換
1990年代
クルマの電子化・高機能化に対応した製品を開発
2000年代
モジュール化を推進、エンジン適合で
高度な擦り合わせ技術を確立
2010年代
FCV向け製品を開発

システムサプライヤーとして
持続可能な低炭素社会に
貢献する製品を開発し続ける

外部環境認識

10年後の変化について、地球環境・社会情勢・モビリティという3つの観点で予測を立て、
私たちが取り組むべきマテリアリティ(重要課題)を抽出しました。

1地球予測

2030年の予測

  • CO2増加による気温上昇(+2℃)
  • 気候変動(砂漠化水資源・食料不足)
  • 自然環境変化による新型ウイルスの発生
  • 海洋汚染(マイクロプラスチック)
  • 水素社会の拡大

当社の取り組むマテリアリティ・因子

  • 脱炭素
  • 廃棄物ゼロ
  • ゼロエバポ※1対応
  • 水素社会技術開発
  • 多様燃料対応
  • 気候変動対応

2社会情勢

2030年の予測

  • 世界人口の爆発的増加(+11.5億人)
  • 全世界高齢化
  • 労働人口の減少(製造能力)
  • 産業構造変化
  • 価値観・ライフスタイルの大幅な変更

当社の取り組むマテリアリティ・因子

  • ダイバーシティ&インクルージョン
  • 働き方改革
  • デジタルトランスフォーメーション
    (DX:ロボット化、IoT対応)

3モビリティ

2030年の予測

  • 先進国市場飽和、成長国市場拡大
  • 脱炭素対応へビジネスモデル変化
  • 社会インフラのエネルギー多様化
  • 資源循環・リサイクル革新
  • ピュアICE※2の禁止、電動車の拡大(30%)
  • スマートシティ、CASE※3、MaaS※4普及
  • 自動運転車両普及(自動運転普及Lv4)

当社の取り組むマテリアリティ・因子

  • EV技術
  • HV技術
  • 水素技術
  • 多様燃料対応技術
  • システム開発
  • ソフト開発力
  • MBD※5
  • センサー技術
  • 蓄電池技術
  • 電子生産技術
  1. Zero Evaporation Gas。エバポとは燃料蒸発ガス(燃料タンクや吸気マニホールドから蒸発する炭化水素)を指す
  2. Pure Internal Combustion Engineの略。エンジンなど内燃機関のみで動く車両の意味
  3. Connected、Autonomous/Automated、Shared、Electricの頭文字
  4. Mobility as a Serviceの略。あらゆるモビリティ(移動)をひとつのサービスととらえる新たな「移動」の概念
  5. Model Based Developmentの略。コンピュータでシミュレーションを繰り返し、制御やシステムを作り込む開発手法

目指す姿の実現に向けて

2つの事業領域と、将来を支える3つの基盤

事業領域と基盤

  • モビリティ

    クリーンで安全・安心な
    モビリティの実現
    得意分野である環境技術を活かし、低燃費や軽量化、排ガスのクリーン化、電動化などモビリティのさらなる進化に貢献します。できるだけ良いものをできるだけ安く社会に提供する「良品廉価」のものづくりで、世界ナンバー1を目指します。
  • 未来社会

    暮らしやすい豊かな社会へ
    プラス1の価値創出
    モビリティの枠にとらわれず、街づくりや水素技術の活用など、暮らしやすい豊かな社会づくりを目指した新たなチャレンジです。これまで培ったものづくりの力や新工法を活用し、水素社会の実現に貢献します。
    • デジタル革新(DX)

      アジャイル、
      ロボティック改革
      DXの真のねらいは「競争に勝ち残るため、ITツールを活用して、ビジネスモデルや組織を変革する」ことにあります。小回りの利く開発体制、デジタル技術を用いた品質・生産性・仕事の進め方の変革、スマートファクトリーへの変革を進めます。
    • 人財

      ダイバーシティ&
      インクルージョン
      均質的な組織からは、VISIONの実現に必要な「今までにない新しい価値」は生まれません。人種、性別、障がいの有無、年齢に関係なく、一人ひとりが互いの違いを認め合い、力を発揮できる組織づくりを進めます。
    • 風土

      チャレンジ精神と
      誇りを胸に
      さらなる成長へ
      これまでにない新たな価値創出は、一人では達成できません。一人ひとりが自分の仕事に誇りと責任を持ち、チームで助け合って、チャレンジを後押しする会社風土を築きます。

キーメッセージに込めた想い この手で笑顔の未来を Beaming future is in our hands

VISION2030にある「この手」は従業員一人ひとり自身を表しており、「自らの手で、自分事としてやろう」という決意を示しています。そして、2030年の世界で、私たちの商品・サービスがお客様から必要とされ、喜ばれる。それが、お客様だけでなく私たちの笑顔につながる。さらにそのサイクルは、次の世代を担う子どもたちの笑顔につながっていく・・・という想いを「笑顔」という言葉に込めています。
これからも社会に必要とされる企業であり続けるために、VISIONの実現、持続可能な社会の実現に向けて、チャレンジを続けてまいります。

VISION2030実現への取り組みは、
SDGsの取り組みそのもの。
愛三グループは事業活動を通して
さまざまな社会課題の解決に貢献していきます。

SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS