Aisanが描く未来 FUTURE

カーボン
ニュートラルの実現。

CARBON NEUTRAL(カーボンニュートラル)

カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量から森林などによる吸収量を差し引いて「ゼロ」にすることです。世界的に温室効果ガスによる気候変動への対応が急務となるなか、カーボンニュートラルの実現を目指し、各分野で具体的な実行計画の策定が進んでいます。数々の画期的な製品を生み出し、モビリティを支えてきたAisanは、このカーボンニュートラルの実現と持続可能な社会に向けて、企業ビジョン・組織体制・開発方法を刷新し、新たなものづくりを確立していきます。

REASON

カーボンニュートラルを目指す理由 世界を良い方向へ変える、
クルマにとどまらない
変革を。

海面上昇、豪雨、猛暑、砂漠の拡大、干ばつ…。温暖化による気候変動は「気候危機」と呼ばれるほど、大規模化・激甚化しています。これらの気候危機を防ぐため、各国で温室効果ガスをゼロにするカーボンニュートラルへの取り組みを始動。日本でも「2050 年カーボンニュートラル宣言」が発表され、自動車産業にも協力が求められています。エンジン部品を開発・製造してきた企業として、Aisan にはカーボンニュートラルに取り組み、「子どもたちが安心して笑顔ですごせる未来を作る」という社会的責任があると考えています。

世界中を走る3 台に1 台はAisan 製品を搭載したクルマ。Aisan がカーボンニュートラルに本気で取り組めば、モビリティ全体、そして社会全体に大きなインパクトを与えるでしょう。私たちはコア技術やモビリティという枠にとどまらず、ものづくりそのものを変えていきたい。Aisan が変われば、クルマが変わるだけではありません。これまで培った技術を違うジャンルにも活かせると考えています。このチャレンジが世界をより良い方向へ変えると信じて。今、その第一歩を踏み出しました。

1970s
エンジン機能部品メーカーとして発展
1980s
クルマの電子化・高機能化に対応した製品を開発
2000s
エンジン適合で高度な制御技術を確立
2010s
FCV(燃料電池自動車)向け製品を開発
2020s
カーボンニュートラルを
前提とした製品の開発・製造へ

愛三工業の重要課題

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愛三工業の重要課題

※MBD:Model Based Development

TECHNOLOGY

動力源の多様化に対するAisanのコア技術 電気、水素、e-fuel。
多様化した動力源それぞれに答えを。

世界のパワートレイン別の新車販売将来予測

内燃機関なし(モータ制御・流体制御技術を活かしたEV・FCV向け製品の拡大や電動化技術のさらなる強化)、内燃機関あり(既存製品の進化・システム化を行い新興国を中心としたニーズ拡大に対応)

自動車業界は大きな変革の只中にありますが、世界全体の新車販売数は今後も増加傾向と予測されています。

Power Source(Electricity,Hydrogen,e-fuel,Gasoline)

自動車産業は2050年まで成長が見込まれており、新興国や途上国でクルマの所有がこのまま進むと、現在の約3倍にあたる30億台に達すると予測されています。EVシフトが注目されていますがハイブリッド車などエンジン搭載車のニーズも依然として高く、今後も世界中でAisan製品を搭載したクルマは増えていくでしょう。また、未来の動力源はみなさんがよく知る、ガソリン、電気、水素だけではありません。再生可能エネルギーで生成された水素と、大気中や工場から排出されたCO2を合成して作られる「e-fuel」というCO2そのものを資源とする新たな動力源も開発が進んでいます。さらに、バイオ燃料やそれぞれの動力を組み合わせたハイブリッドなど、今後動力源の多様化は進みます。各国の文化やインフラ、環境規制によって変わるモビリティの形に合わせ、Aisanとしての動力源に対する答えを見つけ、実現していきます。

コア技術

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  • ソフトウェア

    ソフトウェアが、
    クルマの定義を変えていく。

    ソフトウェアによってクルマは大きく変わりつつあります。例えば、買い替えることで性能を変えるのでなく、クルマの中にあるソフトウェアをアップデートすることで、自動運転のレベルを上げるように乗り心地や機能を変えていくことが期待されています。クルマの中で情報を処理していた状態から、クラウドに載せてAIで情報を処理し、都市のあらゆる情報と繋がる社会になっていくでしょう。この変化に合わせて、Aisanの技術もまた、モータの制御などの部分的なコントロールから、車載全体をソフトウェアでコントロールするように進化させていきます。これまでの蓄積してきた開発環境やノウハウを活かしながら今までにないソフトウェア技術を、お客様へ届けることをめざします。

  • 電動化

    電動化という潮流の、
    中核をめざす。

    カーボンニュートラルの実現に向けて、クルマ自体から排出されるCO2を抑えられる「電動化」は大きな潮流のひとつ。また、カーボンニュートラルだけではなく、コネクティッドカーや自動運転、MaaSといった、今後のモビリティ社会の大きな変化に「電動化」は関わっています。この大きな変化に合わせ、電源マネジメントのような電動化の技術を提供できることをAisanはめざしています。これまでに培ってきた熱マネジメントやモータ制御などの技術を活かし、大学との共同研究も推進。Aisan独自の電動化技術を開発・提案を行っていきます。

  • 流体制御

    気体や液体を自由自在に操る
    流体制御技術。

    Aisanがこれまで積み重ねてきた気体・液体を操る流体制御技術は、大きな強みの一つ。流体制御は水素、ガソリン、e-fuelなど多くの動力に必要となります。ガソリンや空気をエンジンの燃焼室に送ったり、排出ガスや蒸発ガスを適切にエンジンに戻して再度燃焼させるなど、新興国の動力の軸となるエンジンには欠かせない技術。スロットルボデーや燃料ポンプ、EVの電動ウォーターポンプ、FCVの水素インジェクタなど数多くのAisan製品に活用されています。また近年では、バッテリーの大電力を変換する過程で発生する熱を効率的に制御する「熱マネジメント」は、流体制御が大きな鍵を握っています。バッテリーは高温になると劣化し、低温になると容量が低下。高温時には放熱や蓄熱を、低温時には加熱を、熱の状態を上手く操り、温度調整に役立てることが、EVの性能を左右します。

LIFE CYCLE MANAGEMENT

カーボンニュートラルへの取り組み “エコな製品を
つくる” から、
“エコなつくり方から
つくる” へ。

製品の開発・製造・使用に関わるライフサイクル全体でCO2削減

製品の開発・製造・使用に関わるライフサイクル全体でCO2削減を説明するフロー図

単にCO2を排出しない製品を作るだけの時代は終わりを告げようとしています。つくる過程からCO2の排出を抑制していかなければカーボンニュートラルは実現しません。Aisanはサプライチェーン全体で、つくる過程からCO2の排出をコントロールして、本当にクリーンな製品をつくっていきます。

グリーンファクトリー。
それは、新しいものづくりのショールーム。

世界の共通課題であるカーボンニュートラルの実現に向けて、各国がCOP26などの国際会議でCO2の削減目標を掲げ、活発な議論が行われています。先進国や新興国、途上国で取り巻く環境や資源が全く違うため、カーボンニュートラルを目指す道筋は一つではありません。私たちもまた、これまで行ってきた省エネルギー活動を超えた新たな取り組みが必要です。数あるカーボンニュートラルへの道の中で、トヨタ自動車が掲げた「グリーンファクトリー構想」をAisanもまた取り入れます。グリーンファクトリーとは、CO2を全く排出しない、まさに未来の工場です。これまでの、エネルギー省力化を目指した活動・生産体制に留まらず、再生可能エネルギーを活用。オンサイト発電(太陽光・アンモニア)を中心にエネルギーを外部調達したり、非化石燃料である水素を活用し、工場で使用する電力をクリーンエネルギーで賄っていきます。
Aisanの強みである最新の生産技術をもとに、蒸気レスな設備なども積極的に導入。さらには吸収したCO2を農業分野などの多分野にも役立てます。Aisanでは、このグリーンファクトリーを通じてカーボンニュートラルにつながる製品を生み出すとともに、いずれはこの仕組み自体を新しい「モデルケース」として確立し、お客様に提案していくことで、カーボンニュートラルの実現により貢献できると考えています。

内燃機関なし(モータ制御・流体制御技術を活かしたEV・FCV向け製品の拡大や電動化技術のさらなる強化)、内燃機関あり(既存製品の進化・システム化を行い新興国を中心としたニーズ拡大に対応)

社内だけにとどまらず、サプライチェーン全てを動かす。

カーボンニュートラルの実現には、自社での取り組みだけではなく、取引先を含めたサプライチェーンとの協力が不可欠です。Aisanでは、これまでもサプライチェーンとの共存共栄をめざし、各社と対話を重ね、互いの成長のための信頼構築を行ってきました。「グリーン調達」においては、材料・部品・副資材などを調達する際、環境方針にもとづき環境に配慮しているサプライチェーンから環境負荷のより少ないものを選定して調達しています。さらに、グリーン調達ガイドラインを制定し、「環境マネジメントシステムの構築・整備」など7項目の重要事項をまとめ、その周知を行っています。Aisan、そしてサプライチェーンがゴールを共有し、すべてのプロセスでCO2ゼロをめざしていきます。

自然共生

Aisanは生産活動によるカーボンニュートラル実現だけでなく、自然保全や森づくり、清掃といった活動を通して、人と自然の共生できる環境をめざしています。

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  • 森づくり

    人と共生できる森をめざして。
    健康的な森を作る
    プロジェクト。

    カーボンニュートラルをめざすうえで、CO2を吸収する森づくりはとても重要です。健康的を森をつくるためには、人の手は欠かせません。たとえば、枯れ木を放置すると、日光が届かず木の成長を阻害したり木々が過密になり根が十分に張れなくなることがあります。自然に人の手を加えないことは、時として森にとっても健康とは言えませんし、自然災害によって木は倒れ、土砂崩れを起こす危険性も。私たちは「愛三豊田の森づくり」として、枯れ木の伐採をはじめ、排水路の整備、遊歩道の整備をする活動を行っています。人と森、両者が共生できる環境をめざして。これからも活動を続けます。

  • 自然との共生

    水鳥が一斉に飛び立つ、
    美しい風景を守る。

    Aisanは主体的に愛知県生態系ネットワーク協議会に参加し、産学官連携で環境に対する取り組みを進めています。また、何万羽もの渡り鳥達が、一斉に飛び立つ姿を見ることができる伊豆沼・内沼。ラムサール条約にも登録されるこの地は、渡り鳥たちの越冬する拠り所であり、多様な生き物が生息します。Aisanはこの風景を未来に残すために、オールトヨタ自然共生メンバーの一員として観察路の整備活動に参加。渡り鳥をはじめとした生き物たちが安心して棲める距離。人間が生き物たちを脅かさずに見つめられる距離。そんな正しい距離感を作ることをめざしています。

  • 植樹活動

    マングローブの植樹で、
    地球温暖化を抑制する。

    水の惑星、地球。裏を返すと、陸地の少なさを意味します。陸地が限られる以上、人口増加に対応する農耕地と人間が住む土地は、森林よりも優先される傾向にあります。その中で、マングローブは「海の森」と言われ、干潟に生えるため、農耕地・住環境地との共存が可能。さらに、多くのCO2を吸収・貯蓄する能力があります。インドネシアでのマングローブ植樹活動にAisanも参加し、カーボンニュートラル実現へ直接的な貢献を果たしています。

DIVERSITY

ダイバーシティ&
インクルージョンの取り組み
全ての個性が、
挑戦できる環境を。

加速度的に変化する社会の中で、めざす未来を実現するには、これまでに紹介した取り組みにとどまらない挑戦が必要です。挑戦の過程のなかで、新たなアイデアが生まれ、個人・企業として成長し、次のものづくりが生まれる循環ができています。Aisanは全従業員を主役と位置づけ、性別・年齢・国籍などに関係なく、多種多様な人財が個性を活かし、新たな価値を生み出せる・挑戦できる環境を作ることをめざしています。これは皆さんにとっても縁の遠いことではありません。
たとえば、機電系・電気系だけではなく、情報や化学、素材、物理、文系に至るまで多くの専攻を受け入れ、協調し、力を発揮できる組織作りを進めています。
また、一つの専攻にこだわらない、領域を横断する挑戦の後押しや、外部の研究機関とも連携しながら最先端の技術に触れる機会を提供しています。
これから入社する皆さんの挑戦が、次のAisanを作ります。Aisanはそのためのバックアップに全力を尽くします。

内燃機関なし(モータ制御・流体制御技術を活かしたEV・FCV向け製品の拡大や電動化技術のさらなる強化)、内燃機関あり(既存製品の進化・システム化を行い新興国を中心としたニーズ拡大に対応)
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