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【出走選手】
岡本 隼, 當原 隼人, 宇田川 塁, 南 和人, 橋川 丈

台湾南部の高雄まで一気に南下してきての第4ステージ。北部の台北に比べると随分と暖かくなりましたが、それでも半袖だと肌寒いくらいの気候で、選手たちはスタート直前まで薄手の上着を着て、身体を冷やさないように待機していました。
総合成績争いは、昨日の激しいステージでだいぶ絞られたとはいえ、それでもまだ18名の選手が総合トップから約20秒遅れに残っており、中間スプリントポイントとフィニッシュ地点のボーナスタイムを狙って激しいレースになることが予想されました。

チームとしては、序盤のアタック合戦に當原選手、宇田川選手、南選手が対応、その後の山岳区間では橋川選手に他チームと一緒に攻撃に加わってもらい、最後のスプリントは岡本選手に任せる作戦で行きました。
序盤から逃げが決まる可能性も僅かにはあるので、その可能性にかけつつ、レース中盤から終盤の動きにもチーム全体でそれぞれの役割を持って対応していくよう、しっかり話し合いました。

予想の通り、今日もスタートから激しいアタック合戦が繰り広げられ、先に挙げた3選手も積極的にアタック合戦に加わります。これは決まるか？という動きが何度もありましたが、総合成績で多くの選手がひしめき合う中でなかなか抜け出すことができません。
今日、最も長い上りの2級山岳では、橋川選手が集団から飛び出して先行する5名の選手を追いかける場面もありましたが、残念ながらその動きも決定的なものにはなりませんでした。
この日は、序盤から総合首位の選手が自らアタックしたり、力のある選手が積極的に動いたレースになりました。そしてフィニッシュまで残り距離も短くなってきたところで、まさかの総合2位の選手と8位の選手が逃げてボーナスタイム争いをする展開になり、最後の中間スプリントポイントを総合2位の選手がとり暫定首位に躍り出ました。
残り10kmを切ってタイム差は10秒程度で推移しますが、そこまで のアタック合戦で消耗したメイン集団は、スピードのある逃げ集団をなかなかキャッチすることができません。
そんななか、集団内でスプリントのフィニッシュに向けて位置取り争いをしていた愛三工業レーシングチームですが、逃げをキャッチするため、そして集団内での位置を上手く確保するために南選手と橋川選手が集団牽引に加わります。
そのおかげで前に位置取ることができた残りの選手は、フィニッシュまでラスト600mの右コーナー手前で岡本選手を集団10番手前後で送り出すことができました。
コーナー手前で何人かに割り込まれる形になりましたが、持ち前の加速力とスピードで巻き返して8位でフィニッシュすることができました。

ここまでのステージでは試行錯誤が続き、上手くいかないことも多かったですが、この第4ステージは今まで一番良い形で終えることができました。レース後の選手たちの表情もこれまでと比べるととても良い表情をしていて、チームとして一歩大きく成長できた日になったと思います。
残りは明日の最終日、山岳賞のついた上りもなく平坦貴重のコースなので、最後は集団スプリントになる可能性が高いですが、中間スプリント地点でのポイントとボーナスタイム争いは続くはずなので、その流れを上手く利用して愛三工業レーシングチームも良い走りができるように頑張っていきたいと思います。

【ステージ順位】

1位 Einhorn Itamar, ISR, Israel Premier Tech 3:08:34
2位 Fortin Filippo, ITA, Solution Tech Vini Fantini +00:00
3位 Hennequin Paul, FRA, Euskaltel-Euskadi, +00:00
8位 岡本 隼 +00:00
32位 宇田川 塁 +00:00
88位 橋川 丈 +00:00
89位 南 和人 +00:00
100位 當原 隼人+00:31

【個人総合成績】
1位 Gilmore Brady, AUS, Israel Premier Tech 8:02:16
2位 Kretschy Moritz, GER, Israel Premier Tech +00:03
3位 Lopez Caravaca, ESP, Euskaltel-Euskadi, +00:07
49位 岡本 隼 +08:36
65位 橋川 丈 +16:15
66位 南 和人 +16:15
78位 宇田川 塁 +19:53
92位 當原 隼人+23:21